[Re:13] Reboot : ゼロから始める OpenFOAM @ windows ザ・円柱 その6(グラフを書いてみる)
計算も着実ですがゆっくりと進んでいます。
単一時刻の結果の物理量を抽出してグラフに書かせてみます。これは OpenFOAM の使い方ではなく、ParaVIEW の使い方になりますね。
使用するフィルタは、Filters → Data Analysis の
plot over line
最初に、ウインドウ右上で表示ウインドウ分割アイコン (split Horizontal, Split Vertical)でウインドウを作成しておいて、そのウインドウを選択(赤枠で選択を確認)して、いつものように結果ファイルの大本で フィルターを作成します。
- いつものように現れた矢印軸を規定する
- ついでに解像度も修正する
- Apply を一旦クリック
- 表示された物理量リストから表示する物理量にチェックする
- 色を変えたければカラーの四角をダブルクリックすれば choose series color ボックスが開くので修正する
- 後は軸の設定をお好みで
以上で終了です。
詳細は paraVIEW の記事に譲るとして。
このグラフは、、円の軸上、円後方の Ux ,U_magnitude, 圧力 P と 渦度 vorticity です。 速さはx軸方向速が 0 となるポイントをグラフ上で見極めるために表示しましたが、x軸方向速度の大きさではないことと解像度の関係で、やや微妙です。
円後縁のよどみ点に向かってきた流れは、円への接近とともに減速していたことがわかります。後流の高単位当たるよどみ点との中間地点あたりで速度が最大になっています。後流公園から下流方向は、そのまま加速して一様流速である0.3 に向かって上昇していますが、微妙なカーブを描いています。
圧力は、ほぼフラットながら、ウエイク内では逆流の速度のせいか負圧を保っています。円後端のよどみ点付近でも負圧を維持しています。後流では、出口境界面で圧力 0 Pa と設定していますが、円柱の周りの流れの合致以降はやや正圧になってそのまま圧力が低下しています。
渦度は、そもそも中心軸上なので 表示した図の軸上付近に値があるかと思いましたが、微妙に大きく振れています。紙面上方から見て反時計回り、あるいは円下半分で発生したと思われる渦度が、円近傍にあるようです。きっと後方から巻き込まれてきたのでしょうか。計算当初は渦度は逆向きで、ウエイク以降はほぼ渦度は0を維持し、その下流ではこの図よりも大きく乱れていましたが、時刻1秒あたりで、下流の乱れは収まり始めました。それ以降、渦度に関してはサイン状に変化して徐々に大きく揺れています。これはカルマン渦に移行する兆候になるのでしょうか。
とまぁ、円柱流れを簡単にグラフにするだけでもただ伸びているだけの双対渦を楽しめるかもしれません。
横軸が微妙なずれを生じていますが、円、であれば割と簡単にこういう教科書にもあるような表面の圧力、速度分布も描けます。