[Re:10] Reboot : ゼロから始める OpenFOAM @ windows ザ・円柱 その3(一様流中の円のトリビア)

さて、なかなか動かないので勢い余って細かく設定して計算中の円周りの流れ。順調に双対渦が延伸しているところです。

円柱の後流については、カルマン渦列のように、放出渦列の観察がカルマンらによって始められました。

その観察から、ストローハル数が求められて、あるレイノルズ数の範囲内ではなんとなく同じ値、0.2 位になっている領域があることがわかりました。

このことは、例えば同じ円柱等で流速が変化するときは、流速に比例した周波数で渦放出が生じる、ということです。つまりそれは、、、風の変化によってどう聞こえるのでしょうか。

最近、「シン」という言葉のついた映画を次々に世に創出している有名な映像監督さんが、一躍超有名になったアニメーション作品の第1話の中で、ストローハル数に関係するエオリア音を表現しています。そのシーンで、果たしてストローハル数の物理がどの程度表現されているかを、IT時代を生きるエンジニア志望の皆さんは、世に提供されているいろんなツールで確認してみるのも面白いかもしれませんね。

さてさて、1950年代に、日本物理学会に投稿された種田先生の論文は、円柱の幅広いレイノルズ数の渦の様子を、可視化実験で解明したものです。参考

種田の報告では、レイノルズ数が7〜40の範囲では、レイノルズ数に比例して双対渦の長さが伸びることが示されています。REが45あたりで双対渦長が直径の2倍強です。

今回は、RE =1e4 くらいですので、その長さは s/d = 2.5 を超えて放出渦にに移行しそうです。現在まだ 1.2 くらいです。しかし、伸長が少し鈍ってきているようにも見えます。

 

またそのうちに続報を。

 

※ 参考サイト:Thermopedia