ぱそこんの”ぱ”
本学の一年次では、情報教育がカリキュラムに組み込まれ、基本的なパソコンの使い方や、プログラミングの基礎を高等教育機関としてしっかり教えてくれます。「あんなん、ほとんど役に立たへんやん」と思ってませんか。
現代では、技術系(理系ではありません)に限らず、たとえば絵画、映像や音楽などの芸術ですら、デスクトップで創作され、コンピューターを使いこなす能力、少なくとも関連する知識の優位性が増してきています。当然、社会でも技術資料に限らず、様々な文書、資料がコンピューター上で電子データーとして作成、保存されています。情報教育を受け、比較的余裕のある夏休みを経たみなさんは、一年以上大学で学んでいるので、当然、基本的なパソコンに関する知識をもとに、さぞかし、”情報リテラシー”能力を縦横無尽に発揮していることでしょう。
# もっとも、レポートチェックシステムのない本学では、レポートの複写を抑制するため、手書きレポートが多いとは思いますが。。。
大学に在籍して一年以上経れば、授業以外の空いた時間もかなりなものになります。それらの時間は、「予習、復習」という名の自己啓発活動の時間です。教科書のほんの一部を説明する大学の授業を聞いて、さらにほんの一時期それを頭に入れているだけでまさか一流の技術者になれると信じている人はいないでしょうが、この自己啓発活動を”しっかり”実行しないのならば、実行できるようになる気がないのならば、大学に在籍してもほとんど得るものはないでしょう。
# 実際、3年を経て研究室に配属され得学生がいたとき、彼らのアタマからは中学高校で習った知識すら消え去っていることが多く、大学生活のダークサイドの影響は非常に強力です。しっかり厳しく教えてもらいたければ、「専門課程を置く専修学校」のように実用的な技能を得られる環境や、そこを経て大学で学ぶのも検討すべきです。
大学では、授業はあくまでも足がかり。自分で行動しない限り知識は定着し活用できないと思っています。調査をする行動について、本大学のWi-Fi環境も充分充実してきました。そしてその行動に何か目的を、できれば複数兼用した目的を設定しなければ、行動すら無意味になってしまうと思います。目的は、それを行うことで何が得られるのかをきちんと定めることです。そうすれば、たとえアルバイトなどの日々の社会行動でも、ただただ道を歩いていても、知識は集積されていくものです。あらゆる分野の知識が集積されると、それらは大きな価値を生み、想像力も自然と生まれてくるはずです。現代のビッグデータービジネスは、人の営みそのものだったはずです。基礎知識習得にも、たとえそれがごろ寝中の”ネットサーフィン”であったとしても、情報収集活動は大切でしょう。それに関する知識や技能は欠かせないものと思います。情報に関する思想(管理工学も含む)もまた、大変役に立ちます。漫然と聞く授業と、このような情報の上に立って聞く授業とでは、得られるものの量が大きく異なることは想像にたやすいことでしょう。これが、初等教育から同じ教育を受けてきたのに、成績が大きく変わってしまう要因と考えています。
# そしてこれが”しっかり”の趣旨です。役に立たないと思ったあなた、赤信号です。
このような活動を実行していない人は、基本的には本研究室ではお断りしているのも、アドミッションポリシーとも係る上述の理由からです。卒業研究の一年間では、本研究室の教育技能レベルではフォローしきれません。
本研究室では、日々の報告にも訓練のためアプリケーションを紹介した上で、よりきれいで見やすい資料を作成することも目的とした、報告会も開催されます。また、本研究室には、人が操作するにはあまりにもばかげた実験も多くあります。これらの作業をコンピューターを用いて、日々、改善していくという作業も維持管理作業の中で行われます。そのためには、コンピューターやその上で動くアプリケーションソフトウェア、さらに、それらによってやりとりされるデーターに関わる話や、I/O、接続される機器に関する知識も必要となります。
本コーナーは、主に情報機械関係の基礎的なお話について紹介しています。
# “紹介する”ということは、これくらいは使いこなせるくらいになっておけ、という意味です、念のため。