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渦と渦度と乱流と層流。ついでに剥離。
渦の話を仕掛けて、すっかり放置になっていますが、先に結論の1つを書いておこうかと。
本研究室にかかる学生さんには、とりあえず説明できるようになることを目標に、いろいろと話してもらうことも多いですが、大きな壁の1つは、新しい日本の常識である。「言葉は時代とともに変化していくものだ」という思想です。
あと、国会答弁でもよく見かける。まちがったことをいわなければオッケー、という思想です。間違っていなければ、正しいことは答える必要はなく、事実を話せ(書け)ば、部分点はもらえる、という現代の常識です。
まぁ、この二例を掲げれば、以下の話の理解は早まるでしょう。
実験レポート等で、以下の表現は間違い。
「渦があるから乱流である。」
「乱流だから渦がある。」
そうしてこれに対する弁明は、
「間違ってはいませんよね。」
設問の答えでなければ間違いです。
「だって教科書やネットにもこういうことは書いてあります。」
たとえその記述の事実が、世界の中のどこかで生じていたとしても、アウトです。
まぁ、世界的トップクラスのある問い追われる国立大学を卒業された人がやっていることは、影響は大きいですね。
「じゃぁどう書いたらいいんですか!行ってみてください」
もう、こういう質問をしてくる時点でアウトは確定ですし、
そもそも個々でなぜ私がわかっていない人に試される必要があるのでしょうか。
これはもはや、流体工学の問題を逸脱して、設問の、あるいは授業(または資料)で説明されたことを読み解こうとしていないところが問題です。
「そんなことは書いてなかった」
そうです、認知できない人には認識できないんです。
さて、渦と乱流がなぜか必要十分な関係にあると考えている学生さんは、一体どこでそんな知識を身につけるのでしょうか。個々に登場しているほんの少数の用語ですら、その意味をしっかり調べて、確認して、理解しているかどうかが最近の学生さんを未定おると怪しいです。
渦ってこういうものじゃないんですか。
そう。その一言ですんでたら、世の中にどうして微分法まで引っ張り出してきて渦度なんていうものを定義して、それらを数理的に解析したりして、それの胃樽の条件だ何だって、わざわざ論文にしてまでひくっ雑にしてきたのでしょうか。
「そういう意味にもとれるじゃないですか。」
「私はそう思います。」
じゃぁ、別に大学に来なくったっていいんじゃない?
なんで、受講申請してるんですか。
「卒業(終了)するためです。」
ま、そういう合理性が今は大変横行しています。
渦、乱れ、一様、定常、等方性。
あと、使うときに注意するべき動詞は、
違う(異なる)。
実験棟データーを用いる場合にはよく使う
コロナ禍で生授業を受けられないという経験をした学生さんは、何か変わるのでしょうか。現3回生以下、小学生に至る人はそういう学校生活を経験しました。この世代が、知的欲求に変化を持ったならば、ニッポンも欧米並みの科学立国になって、政治家や国会にも、もう少し科学的な対応が生じるのでしょうか。
それまで、まだ20年くらいはかかりそうですね。