機械工学

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pre-Lost Technology ~ 設計

機械工学や製造業でかつて使われ、その末期には大変世間に広まっていた用語に、設計/開発や研究/開発、という言葉がありました。現代では、後者は学際的、学術的な総合工学に、前者あるいは両者を含めて日本国民の大好きな「ものづくり」という言葉に置き換わり、設計や製造などの言葉の使用頻度は激減してしまいました。

とりわけ、狭義の機械技術者に望まれる能力であろうはずだった機会設計は、高等教育での位置づけは高いものの、その実際の扱いは大学によってはかなり低くなってしまいました。予算のある大学では、担当者は非常勤の企業経験者やそのOBであったり、予算のない大学では、未経験の特に自己啓発もしない教員が細々と担当しています。

大企業でも、商品の企画を担当し、詳細については、大まかな仕様あるいはアセンブリの仕様を決定し、アセンブリを一つの部品として外注、そこで要求を満たせさせるすような仕組みになっているようです。

設計とは何でしょうか。

機械などの工業製品について、机上のアイデアを実際の形あるものへと落とし込む作業です。机上で「丸いもの」を構想しても、それは具現化できず、それを実際の形ある物体にする技術です。とくに、機械の場合は、複数の部品がそれぞれ課せられた機能を果たすことで、全体として求められた機能を達成できるようにする作業です。昔は、企業の歯車になりたくない、なんていう話もありましたが、最近は、歯車のように要になれる人材が望まれているかもしれません。いえ、最近の企業は気合いよりもゆとりがあるので、機能しない部品も遊びで入っているのかもしれません。実際のところはどうなのでしょうか。

製図は、設計の成果を書き出すためのツールです。設計と製図は、言語、文章とワープロの関係です。製図だけできても、その人ひとりでは何も製造できません。

え、製図も読めない、描けないんですか。。。。ま、設計製図だけが機械系技術者ではなくなった時代でよかったですね。それをカバーする知恵と知識を存分に発揮してください ;-p