学部生の方へ
以下に,本研究室が学部生に提供しているサービスとその概要を紹介します。
機械工学実験:流体工学実験(IおよびII,3回生配当: 2014~)
<シラバス> Ⅰ ,Ⅱ
機械工学実験は3年次前期・後期に配当されている科目です。
本科目の教育指針等については課程主任教授やとりまとめ役の教員に問い合わせてください。
本研究室では,「流体工学実験~翼の特性」 の半分の4節(4グループ/通年)を担いますので,グループ分けによっては受講できない人もいます.この範囲では「翼」をテーマとし,その揚力発生メカニズムを主眼に実験を通して調査、考察、学習していきます.
第一週目までに各人が指導書の指示に従い予習をしてくる必要があります.指導書の用語ほかわからない事項を調べ,その他実験が実施に必要な疑問点などをリストアップしてください.
第一週目では、予習してきたことを前提とし,機械工学という分野の中で,流体力学で学んだ(学ぶ)各項目と翼の実験に関する解説と,本来実験前に行わなければならない実験計画など、実験執行の基本知識も再確認します.これらに基づき,予備実験を行い,計算方法をそのデーターで確認,第二週目に向けての実験計画のための実験体験を行います.各人は,適宜グループメンバーと協働し,正確で効率的な実験データー取得の計画と準備を二週目までに準備します.
第二週目では,検討した手法、計画に則り,十分なデータ収集を行います.時間内で終了することが重要な条件です.第三週目までに取得データーの分析と,実験データーを用いた考察(理論,論理とデーターによる実証が非常に重要)をおこないます.
第三週目では,質疑やそれを踏まえた補足説明がされます.評価は、原則としてレポートで採点を行いますが,一週目で説明した指示を守り,知識が生かされているか,上述の考察がきちんとできているかどうかを質疑を交えながら確認します.完成したレポートの提示がない場合は,当然ながらこれらのサービスは受けられません.
各個人のレポート著者としての理解度も確認されます.また,レポートの構成が,自らテーマをふまえた一貫性がある流れになっているかどうかもチェックされます.図表の書き方や,技術文書としての体裁,文字の丁寧さなどの基本事項と,実験結果の丁寧な説明,実験データーを用いた実証的な考察の達成度もチェックされます.わかりにくい文章の羅列等、不備については,再検討も提案します。提出物を拒否することはありませんが,上述の評価項目に不備があったり,曖昧な文章や図表で理解度が確認できなかったり,データー提示なくグラフのみだったり,重大な間違いがあった場合には,大きな減点がなされます.未提出や大幅な提出の遅れがあった場合には,定められた配点の評価はゼロとなります.
低速風洞実験ベンチ(TQ:TecQuipment社製)
エネルギー変換工学(前期,4回生配当)
シラバス
本研究室は,このオムニバス形式の講義のうちの5回分(試験日を含む)を担当します.担当部分の内容は流体機械の基礎的な内容で,すでに流体力学や関連する演習の例題の中で扱った力学の工学的な応用です.すなわち,工学で流体機械に接する場合に基本情報として必須な流体機械の特性曲線を,角運動量の理論からどのような経緯で構成されていくのかという観点から,工学的応用の一事例として提示します.実際の流体機械の工学的な情報は,本講義で扱う内容よりも遙かに広大なジャンルに及んでいますが、それらについては、本講義で学んだ思考方法を活用し,”機械工学に対して強い関心を持った” 学生の皆さんの自己啓発による勉強にゆだねる仕組みになっています.授業内容を解説した資料は事前にポータルシステムで配布されます.また,講義内容に関連する例題についても参考資料の形で提示されます.したがって,事前に資料を読み、調査し,理解し,講義や試験に備えることが可能です.評価は試験で行われます.試験範囲は,講義で関係したものが範囲で,講義中の内容や配付資料,そこから派生する事項が含まれます.試験素点が本パートの配点に換算され、成績に含められます.体調管理を行い,試験欠席をしないように留意してください.
卒業研究(通年,4回生配当)
機械工学課程公式シラバス
★本研究室を選択,またはその可能性がある学生は,研究室説明会資料の指示に従ってください。
・配属決定前に来室し,本説明および別紙案内の内容を了承すること.
・来室、面談を受けていない場合は選択できません.
・3月29日(金)10:00 にB4棟E132室前に集合すること(2019/2/22修正).
本研究室では,機械工学に関心があり、かつ、その知識習得と実践に意欲ある学生を対象に,機械工学技術者となるための教育を提供します。したがって、各人の自主性と積極性を重視しています.研究に必要な知識等は各自で勉強したり,先輩の院生に聞いたりし身につけていく必要があります.お互いに協力してください.
したがって研究室の運営上,教員,(院生,)4回生のお互いの緊密な連携と協力が必要です.また、実験研究は一人で行うことが難しい場合が多く,お互いに助け合わなければなりません.これには社会人としての普通のコミュニケーション能力が必須です.
そこで,研究室としては協調性と社交性のある方を希望しています.利己主義、自己利益第一主義の人は、就職時はもちろんエンジニアとして好ましくないため、そのような考えを自己抑制できる、あるいは改善する強い意欲のある人を希望します。
評価においては、受講生の報告を重視します。特に前半では,指示された作業を実施する中で卒業研究実施能力を養いますので,指定の報告以外にも書面、口頭等でも報告を行うように心がけてください.指示された作業が所定期間内で終了せず,必要な能力が取得できていない場合,後半での作業に支障が出ることから単位取得が困難になるリスクが高まることに留意してください.
これと関連し,パーソナルコンピュータを所有しているか購入予定者を希望します.コンピューターの基本的な保守やリテラシー能力は,作業効率を大幅に改善できます.そのような意義を理解し積極的な活用を行うためには,教育効果を勘案し,個人で管理できるコンピューターが必須という立場をとっています。なお,最近では,この環境を手に入れるのにある程度の努力とディスプレイを含めて5万円未満の資金で十分です.
さらに,機械工作から電気,電子,プログラミング等の広い知識も必要になります.実験を効率よく実施するにはそのようなことに積極的に挑戦する意欲が不可欠です。これら作業は日々の努力の積み重ねで養われるものですので,その努力を怠った場合には,卒業研究の実施が不十分となり,信頼性に配慮した実験が行われませんので,単位取得が不可能になります.
本研究室の卒業研究では、研究計画,調査,装置等の設計から工作,運用,プログラミングなどの広い範囲の学習,作業なども通して,総合的に機械工学の知識を深め,エンジニアとして,現象を解明し対処する能力を習得,向上することを目的としています.
参考:推奨するスケジュール:研究室説明会資料参照
これらの作業を行う必要があることに留意してください.特に,9月の「卒論方針報告」の時点でデーター取得の実績がない場合には,単位取得に対して厳しい状況に陥っていると考えてください.
具体的なテーマ例風車に関する実験
フローティングシステムの原理を利用した風車などマイクロ風車を想定し,その性能向上に関する風洞実験を中心とした空力特性および流れの可視化など関連する実験を行う.実験を中心とした研究では,新たな装置の開発や計測方法の構築,装置の改善などが必須である.
機械設計製図演習II(2016~2017,2019)
シラバス
機械設計製図演習IIは3年次後期に配当されている科目です。
科目の教育指針等については代表教員に問い合わせてください。
この科目では,学生は中盤以降ににおいては,定められた教員の下で指導を受けます.したがって,担当教員によって指導内容・方針・方法には一定の差異がありますが,評価基準に関する調整が行われているため,担当教員の考え方による成績への影響はまず無く,期限遵守も含めた学生の努力で成績が決まる仕組みとなっています.
私の担当学生にたいする指導では共通採点基準に則り,第一に,本来設計があるように寸法の決定への理由,根拠を求めます.また,形状の決定については,よりよいものを作ろうという創造的な意欲や工夫が明確に表れる部分であり,設計者の意図が表れるところなので,その意図を確認します.その際,趣旨,設計基準,強度計算等の考え方,規格や標準数との連携などを確認します.演習中に為された説明が十分に生かされているか,単純に教科書通りになっていないか,などがチェックされます.また,設計書が,技術文書の体裁になっているか,設計意図をふまえ,図表も適宜配置され,適切で丁寧な設計書になっているかもチェックされます.
これらの評価は,設計内容が形になる図面でもっとも明確になるため,終盤において確認されることが多い項目です.現実の設計においても,設計書の内容は,製図段階で設計者,管理者により確認されることが多く,作図作業の中で各人が設計書を振り返りながら自己点検を行う作業が重要です.当然,自ら気づいたミスなどは,設計変更として同時に設計書への反映作業を行う必要があります.図面においては,まず,文字体裁や線種等の濃さおよび線種が明確であることが基本です.さらに,記入項目、記入方法,はめあいや歯車およびねじの省略表記,可能であれば製造方法に依る形状を織り込むことです.それらの過程が図面と設計書を基に質疑を通じて確認されます.
指定された教科書を自分が理解するように読み込み,部品上に対応するところを自ら見いだし,あるべき形になるような形状と指示を書き込んでください.教科書の図面が必ずしも正しくなく、あくまでも参考であることを認識して作業を進めてください.
流体工学(廃止済み,~2013:エネルギー変換工学へ一部組み込み)
流体工学は3年次前期に配当されていた科目です。
流体工学では、廃止された流体力学AIIIの圧縮性について少し触れた後、これまでの流体力学とは少し毛色の変わった観点から講義を行い、みなさんの考え方を変えて見ようと思います。
でも、本当はそんなにたいそうなお話ではありません。みなさんが大学に入学するまでに習ったこと、経験したことを、大学の他の科目でさらに小難しく解くことができる知識を得たことをふまえ、それを具体的に工学的な問題に適用できるようにすることも目的のひとつです。その意味では、何ら新しい知識を身につける必要はないのかも知れません。
結構カタイ頭で勉強に取り組んでいる学生さんにこそ、少し幅広い観点から現象を観察し、持っている知識でそのメカニズムを理解して行こう、といった趣向の講義です。
機械工学実験:流体工学実験~管摩擦(廃止済み,~2013:新テーマへ移行)
機械工学実験は3年次前期・後期に配当されていた科目です。
科目の教育指針等については学科主任教授やとりまとめ役の教員に問い合わせてください。
本研究室では,流体工学実験という範囲を担います.グループ分けによっては受講できない人もいます.
この範囲では「管摩擦」をテーマとし,そのメカニズムについて実験を通して調査、考察、学習していきます.第一週目までに各人が指導書の指示に従い予習をしてくる必要があります.予習してきたことを前提とし,管摩擦に関する解説と,本来実験で行わなければならない誤差評価の基本をレクチャーします.これに基づき,計算方法をグループで相互に確認した後,予備実験を行い,そのデーターで上述の確認作業を行い,第二週目に向けての実験計画のための実験体験を行います.各人は,適宜グループメンバーと調整し,正確で効率的な実験データー取得の計画と準備を二週目までに準備します.第二週目では,各人の立てた手法、計画に則り,できるだけ多くのデータ収集を行います.時間内で終了することが重要な条件です.第三週目までに取得データーの分析と,実験データーを用いた考察(理論,論理とデーターによる実証が非常に重要)をおこないます.第三週目では,上述の考察がきちんとできているかどうかを質疑を交えながら確認します.各個人の理解度も確認されます.また,レポートの構成が,自らテーマをふまえた一貫性がある流れになっているかどうかもチェックされます.わかりにくい文章の羅列については,再検討が求められます.図表の書き方や,技術文書としての体裁,文字の丁寧さなどもチェックされます.
機械設計製図演習III(廃止済み,~2013)
機械設計製図演習IIIは3年次後期に配当されていた科目です。
科目の教育指針等については代表教員に問い合わせてください。
この科目では,学生は定められた教員の指導を受けます.したがって,担当教員によって指導内容・方針・方法には一定の差異がありますが,評価基準に関する調整が行われているため,担当教員の考え方による成績への影響はまず無く,期限遵守も含めた学生の努力で成績が決まる仕組みとなっています.
私の担当学生にたいする指導では,第一に,本来設計があるように寸法の決定への理由,根拠を求めます.また,形状の決定については,よりよいものを作ろうという創造的な意欲や工夫が明確に表れる部分であり,設計者の意図が表れるところなので,その意図を確認します.その際,趣旨,設計基準,強度計算等の考え方,工作方法,規格との連携などを確認します.配付された資料が十分に生かされているか,単純に教科書通りになっていないか,などがチェックされます.また,設計書が,技術文書の体裁になっているか,設計意図をふまえ,図表も適宜配置され,適切で丁寧な設計書になっているかもチェックされます.定められた期限に間に合っているかどうかも重要なポイントです.
これらの評価は,設計内容が形になる図面でもっとも明確になるため,終盤において確認されることが多い項目です.現実の設計においても,設計書の内容は,製図段階で設計者,管理者により確認されることが多く,モデリング作業の中で各人が設計書を振り返りながら自己点検を行う作業が重要です.当然,自ら気づいたミスなどは,設計変更として同時に設計書への反映作業を行う必要があります.それらの過程が図面と設計書を基に質疑を通じて確認されます.