一般の方へ
機械工学は、さまざまな製品に関わる工学の一分野です。工場にある機械の製造だけではなく、住宅や電気製品、交通機関お天気などの気象、環境、さらにはその成果、手法は宇宙までも適用されています。
たとえば、朝起きたときに飲むみそ汁におみそがモクモクと模様になった現象が見らたら、それもまた機械工学で説明ができます。台風や木枯らしで電線の鳴る音、川のせせらぎの模様の変化、風にそよぐ木々の出す音色、、、、そんな身近な現象のメカニズムも機械工学を応用すればきっと説明できます。
機械工学は産業、技術の発展にも貢献していますが、日々の生活にもその知識を生かすことで、より賢くお得な人生が過ごせるようになるかも知れません。たとえば、お料理のときにどのように加熱すればよいか、新しい家を建てるときにどのようなことに注意すれば光熱費がうくか、なんていうことも、機械工学の知識があればきっと予測でいることでしょう。
難しそうな機械工学は、材料力学、流体力学、熱力学、機械力学などの力学を土台に、その周辺に関連工学が網の目のように広がっています。でも、元々は自然の中に発生する現象をあつかうもの。たとえどんなに技術が進歩しても、新しい発明があったとしても、その基本の物理法則が変わって自然現象が変化するわけではけっしてありません。今まで人間がわからなかったことが解明されていくだけです。
そう考えれば、機械工学はかなり身近なものに感じられないでしょうか。
では、機械工学の一部である流体工学とはどんなものなのでしょうか。
名前からわかるように、『流体』っていうものをあつかう工学なんだろうなぁ、ということはなんとなくわかるかも知れません。ところで、何となくわかるようなわからないような『流体』とはどんなものなのでしょうか。『流体』とは、たとえば水や空気や、溶けて流れる金属、溶岩など、形が変わってしまうようなものです。もう少し小うるさくいえば、圧縮はともかく、こすれる力を受けると、その方向に変形する物質です。地球上では、水や空気に満ちあふれていますので、この流体に接していないものはないくらいに普通のものです。
こんな流体が問題になるのは、たとえば自動車や列車、飛行機など速く動くもの、空気や水を流したりするときなどです。拡大して適用するときは、混雑した通路の人の流れや、高速道路の車の流れなども流体としてあつかうこともあります。