テーマ:ACV

エアクッションビークル(Air Cushion Vehivle)

 

ホバークラフトとして知られる交通機関。

 

エアクッションビークル(Air Cushion Vehivle)

 

ヨーロッバでは定期航路に利用されたホバークラフト — ACV ですが,一時期をのぞき十分に普及するには至りませんでした.

日本では、1960年代後半に導入され、当初、三菱重工業と三井造船がACVの開発、製造を行っていました。 ACVはエアクッションで浮かんで走行しているため、造波抵抗だけではなく粘性抵抗が少なく、高速で走行できるという特徴がある一方、速度が出ても、動力を用いたエアクッションによって揚力を維持する必要があるため、走行コストがかかる、接触による摩耗等のため消耗品であるスカートのコスト、タービンエンジンのメインテナンスコストなど、運行経費の問題があり, 運輸省(現在の国土交通省)の船舶扱いという構造に対する規制も厳しかったようです。

その後、ACV市場の減少と共に唯一の本格的民間ACVメーカーは三井造船のみとなりました。三井造船は、MV-PP5、MV-PP15 などのACVを開発、製造してきましたが、国内唯一の路線となった大分ホバーフェリー向けに、維持コストに配慮したディーゼルエンジン型のMV-PP10を納入したのが最後となりました。

その、国内唯一のホバークラフト定期路線であった「大分ホーバーフェリー」が、バスとの競争激化とリーマンショック不況による利用客の落ち込みを理由に、 2009年10月末で廃業したことで、日本国内での民間ホバークラフトは消滅しました。海外においても、双胴型高速船シーキャットの台頭によってほぼACVは消滅しました。

現在、ACVが最も多く利用されているのは、軍用の揚陸艇としてであり、日本でも1990年代末期に配備されたおおすみ型輸送艦に搭載、導入されました。

1680年代,レジャー用としてホバークラフトに注目が集まり,いくつかのメーカーが商品を開発、発売しました,また,水陸両用性が災害救助用としても利用できることから,救命用の小型ホバークラフトも発売されました.

写真は,1990年に開催されたボートショーの展示ブースの様子です.小型ホバークラフトに積極的だったヤンマー,住友重機,三菱重工の開発した小型ホバークラフトです.

現在では、以下の二つの団体がレジャー、競技、特長を生かした活用などの普及活動をおこなっています。
日本ホバークラフト協会
全日本ホバークラフト協会

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