research

背 景
地球やそれをとりまく宇宙における自然現象はもとより,人々の衣食住を中心とする日常生活,それを支える産業活動や運輸を含むあらゆる営みはエネルギーならびにその変換と密接に関連しています.さまざまな形態のエネルギーを人類の社会生活に有効利用するため,各種のエネルギー変換システムが考案され実用に供せられてきました.なかでも,動力源として質ならびに量ともに卓越し,社会生活に多大の貢献をなしてきたのが,熱エネルギーから力学的エネルギーへの変換を自立して連続的に行う熱機関であり,将来もその地位はゆるぎないものと考えられてます.とりわけ,燃料の燃焼反応により生成される多量の熱エネルギーを熱源として利用する燃焼機関の重要性は,将来も変わらないと考えられます.

課 題
しかしながら,これら燃焼機関の利用増大にともなって,熱エネルギー源の大部分を担う化石燃料資源の枯渇,熱汚染,騒音,振動,排出物による局地的大気汚染および地球温暖化などがますます深刻化することが予想されています.このため,エネルギーの有効利用,排気浄化をはじめとするさまざまな対策を講じながら,システムの巨大化ならびに利用促進を図ることが肝要です.

目 標
このように複雑で高度化する社会的要請に応えるため,基盤的燃焼現象の解明を行い,得られた新しい知見を体系化するとともに,これらを基礎としてこれまでにない高度な燃焼技術の確立を目指して研究を行っています.